イランの世界遺産
B!
\ その数なんと24件!/

【2020年度版】世界9位の数を誇るイランの世界遺産をエリア別でご紹介!

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イランの魅力をお届けします!
  • イランの魅力
  • サラーム ジギャール!けんちゃんです!

    イランって観光地としてマイナーな感じがしますが、実はイランは世界的にも世界遺産は24件もあるんです♡

    そんなイランの世界遺産は1個ずつ別に紹介してまいります〜!

    では早速いきましょう!

    世界遺産は3種類に分類される

    皆様ご存知のように、世界遺産とは、国連の下部組織であるユネスコが認定する、世界的に価値のあるスポットで、2019年時点では世界で1,121件の登録があります。

    実はその中で、

    ・文化遺産
    ・自然遺産
    ・複合資産

    という3つの分類があります!

    その名の通り、文化遺産は文化的に価値があるもの、自然遺産は自然的に価値のあるもの、複合遺産は文化と自然の両方で価値のあるもの、という感じです。

     

    イランの世界遺産は全24件!

    実はイランは世界的にも世界遺産の登録数が多い国で、24件という数はアメリカと同数で世界で9位!!!(ちなみに日本は23件で11位)

    イランって政治的な関係などで旅行先としてはマイナーな国ですが、実は観光資源はめちゃくちゃある国なんです♡

    イランの世界遺産のリストは下記の通りです。
     ※順番は登録順

    名称 登録年 種別
    1. チョガー・ザンビール 1979年 文化遺産
    2. ペルセポリス 1979年 文化遺産
    3. イスファハーンのイマーム広場 1979年 文化遺産
    4. タフテ・ソレイマーン 2003年 文化遺産
    5. パサルガダエ 2004年 文化遺産
    6. バムとその文化的景観 2004年 文化遺産
    7. ソルターニーイェ 2005年 文化遺産
    8. ベヒストゥン 2006年 文化遺産
    9. イランのアルメニア人修道院建造物群 2008年 文化遺産
    10. シューシュタルの歴史的水利施設 2009年 文化遺産
    11. タブリーズバザール 2010年 文化遺産
    12. シャイフ・サフィーアッディーン廟 2010年 文化遺産
    13. ペルシャ式庭園 2011年 文化遺産
    14. ゴンバデ・カーブース 2012年 文化遺産
    15. イスファハーンのマスジェデ・ジャーメ 2012年 文化遺産
    16. ゴレスタン宮殿 2013年 文化遺産
    17. シャフリ・ソフタ 2014年 文化遺産
    18. スーサ(シューシュ) 2015年 文化遺産
    19. メイマンドの文化的景観 2015年 文化遺産
    20. ペルシア式カナート 2016年 文化遺産
    21. ルート砂漠 2016年 自然遺産
    22. ヤズドの歴史都市 2017年 文化遺産
    23. ファールス地方のサーサーン朝考古景観 2018年 文化遺産
    24. ヒルカニアの森林群 2019年 自然遺産

     

    イランの世界遺産マップ

    イランは非常に広大で、世界遺産の全国に散らばっています。

    その為、今回は世界遺産に訪れる際に拠点となる街ごとに、全24件の世界遺産をご紹介します♩

     

    定番都市・テヘラン周辺の世界遺産

    多くの人にとってイランの玄関口となるテヘランには、1件の世界遺産があります。

     

    ゴレスタン宮殿

    観光スポットとして高い人気を誇るゴレスタン宮殿は、テヘランでも最も歴史のある建物の一つです。

    17世紀頃に建てられてから増改築を繰り返し、19世紀のガジャール朝時代に現在の装飾が施されたのですが、ガジャール朝の特徴としては、西洋の国と関わりを強め、様々な文化を取り入れた、という点があります。

    その為ゴレスタン宮殿も、ペルシアンとヨーロピアンの芸術や建築が融合した、非常に文化的価値が高い建築物、ということで世界遺産に登録されました!

    非常に見応えのある建築物なので、絶対に見逃せないスポットひとつです♡

    名称 ゴレスタン宮殿
    地図 Googleマップ
    アクセス テヘラン市内で徒歩

     

    定番都市・イスファハーン周辺の世界遺産

    イランで観光人気No.1の都市、イスファハーンには、街のシンボルであるイマーム広場含め、2件の世界遺産登録があります。

     

    イスファハーンのイマーム広場

    イスファハーンのイマーム広場は、1598年にサファヴィー朝の王、アッヴァース1世の「政治・経済・宗教など全ての要素を集結した場所を作ろう!」という考えのものに作られた広場です。

    その結果「ここには世界の半分がある」という名言も生まれるほど、スペクタクルな広場が完成しちゃいました!

    広大な広場を囲むアーケードと、各辺に作られたモスクや音楽堂などは、まさその時代の技術や芸術、思想、伝統などが詰まったスポットとして、世界遺産に登録されています。

    現在でも単なる観光スポットとしてでは無く、市民の憩いの場としても愛されているイマーム広場では、たくさんの愛と平和が感じられます♡

    名称 イスファハーンのイマーム広場
    地図 Googleマップ
    アクセス イスファハーン市内で徒歩

     

    イスファハーンのマスジェデ・ジャーメ

    イスファハーンにある超巨大モスク、マスジェデ・ジャーメ(ジャーメモスク・金曜モスク)は、まさにペルシャ建築の歴史が詰まった場所です。

    というのも、元々は771年(1300年前!)に造られたのですが、長い歴史の間で様々な増改築を重ねることで、ありとあらゆる時代の建築を取り入れた、世界的にも珍しい建物になっちゃいました。

    それは、イスラム建築学者の言葉を借りれば「建築様式の博物館」と呼べるほど。

    ただ、そうは言えども時代による建築の特徴なんて、普通の旅行者ではなかなか理解しにくいのですが、その圧倒的スケールかつ繊細な芸術が施されたモスクを見ると、きっとあなたも息を飲まずにはいられないハズです!

    名称 イスファハーンのマスジェデ・ジャーメ
    地図 Googleマップ
    アクセス イスファハーン市内で徒歩

     

    定番都市・シーラーズ周辺の世界遺産

    ペルシャの始まりの地であり、イランでも最も有名なスポットの1つであるペルセポリスはじめ、シーラーズには4つの世界遺産があります。

     

    ペルセポリス

    ペルシャ人の国の始まりであるアケネメス朝ペルシアの都であるペルセポリスは、約2,500年前の遺跡です。

    2,500年も前に築いた壮大な遺跡ということで歴史的価値も非常に高く、それに加えて「ペルシャの始まりの地」として伝統的、思想的にも大いなる意味を持つ遺跡ということで、世界遺産に登録されました。

    観光地としては、ぶっちゃけたところ「ただ、遺跡を見にいく」テンションで行くと、「ああ、、こんなもんなのね」となると思います。笑
    そのテンションだと、アンコールワットやペトラ遺跡などの方が何倍も感動すると思います・・!!

    ただ、イランの歴史を少しだけでも学んでからこの「ペルシャの始まりの地」にいくと、単なる遺跡巡り以上の価値が出ると思いますので、そうすることをおすすめします♡

    名称 ペルセポリス
    地図 Googleマップ
    アクセス シーラーズからタクシーで1時間

     

    パサルガダエ

    パルサガタエも、ペルセポリスと同じくアケネメス朝時代の遺跡です。

    こちらはペルセポリスよりも歴史は古く、アケネメス朝の初代の王であるキュロス2世が建設した都です。(ペルセポリスのダレイオス1世は3代目の王)

    ただ、キュロス2世さんは都が完成する前に殺されてしまい、ここ墓が建てられました。その墓が今での遺跡として現存しています。

    アケネメス朝ペルシアの初代の王ということは、ペルシャという国を初めて作った人ということです。

    その為、現在のイランでもこのキュロスさんはイラン建国の父とされており、この地も歴史的価値が非常に高いスポットとなっています♪

    名称 パサルガダエ
    地図 Googleマップ
    アクセス ペルセポリスからタクシーで1時間

     

    ペルシャ式庭園 (エラム庭園)

    2011年に世界遺産に登録されたペルシャ式庭園。

    このエラム庭園以外にも下記の9個の庭園が「ペルシャ式庭園」として世界遺産として登録されました!

    ・パサルガダエ庭園 / パサルガタエ
    ・エラム庭園 / シーラーズ
    ・チェヘル・ソトゥーン庭園 / イスファハーン
    ・フィン庭園 / カシャーン
    ・アッバース・アーバード庭園 / ベフシャフル
    ・シャーザデー庭園 / マーハーン
    ・ドーラト・アーバード庭園 / ヤズド
    ・パフラヴァンプール庭園 / メフリーズ
    ・アクバリーエ庭園 / ビールジャンド

    ペルシャ式庭園の特徴としては、なんと言っても「水」を芸術的に使っているところです。

    水の少ない乾燥地帯だからこと、水路を張り巡らせ、芸術的に水を利用し、色とりどりの花で飾られた庭園はまさに「オアシス」。

    昔から、人々の心を癒し続けきました。

    また、他国に与えた影響も大きく、世界最大のペルシャ式庭園は、なんとあの、インドのタージマハルだったりします。

    そんなペルシャ式庭園での一番のおすすは、このシーラーズのエラム庭園です。
    是非皆様も、オアシスで癒されてください♡

    名称 ペルシャ式庭園 (エラム庭園)
    地図 Googleマップ
    アクセス シーラーズ市内でメトロかタクシー

     

    ファールス地方のサーサーン朝考古景観

    ファールス地方とはイランの中南部のことで、ペルセポリスなど古代ペルシャの歴史の中心地です。

    アケネメス朝の次のペルシャ人の王朝である、サーサーン朝時代の遺跡8件が「ファールス地方のサーサーン朝考古景観」として2018年に世界遺産に登録されました。

    フィールーズアーバードはじめ、3都市・8箇所の遺跡は下記の通りです。

    ・ドフタル城 / フィールーズアーバード
    ・アルダシール1世の叙任のレリーフ / フィールーズアーバード
    ・アルダシール1世の勝利のレリーフ / フィールーズアーバード
    ・シャフレ・グール / フィールーズアーバード
    ・アルダシール1世宮殿 / フィールーズアーバード
    ・古代の都市 / ビーシャープール
    ・シャープール洞窟 / ビーシャープール
    ・サーサーン朝時代の宮殿 / サルヴェスターン

    中でも、自然の特徴を活かし、岩山を削ったレリーフなどは、非常に見応えありです・・!

    2018年に世界遺産に登録されたばかりなのでまだまだ日本では知名度も低いですが、シーラーズから行けるのでおすすめです♪

    名称 ファールス地方のサーサーン朝考古景観
    地図 Googleマップ
    アクセス シーラーズからタクシーで1時間

     

    定番都市・ヤズド周辺の世界遺産

    テヘラン・イスファハーン・シーラーズに継ぐ観光都市であるヤズドは、街全体が世界遺産として登録されています。

     

    ヤズドの歴史都市

    ヤズドは2017年に、街全体が世界遺産として登録されました。

    その特徴はなんと言っても、旧市街全体が日干しレンガで造られてる、ということ。
    旧市街を歩いていると、タイムスリップしたかのような気分に浸れます♪

    他のイランの都市には無い世界が見れるのが、ヤズドのいいところ。

    是非、ヤズドでタイムスリップ散歩を楽しんでみてください!

    名称 ヤズドの歴史都市
    地図 Googleマップ
    アクセス ヤズド市内で徒歩

     

    北西部の街・タブリーズ周辺の世界遺産

    イランの北西部、アゼルバイジャン地方の都市、タブリーズ周辺には2件の世界遺産があります。

    また、この後に紹介するアルダビールもタブリーズから行くことが多い為、タブリーズは世界遺産巡りには欠かせない都市です!

    タブリーズはテヘランから飛行機で1.5時間、バスで10時間ほどで行けます。

     

    タブリーズのバザール

    イランには各都市に特徴的なバザールがありますが、唯一世界遺産に登録されているのが、このタブリーズのバザールです。

    タブリーズは昔から東西世界の中継地として、貿易や商業が非常に栄えてきた結果、タブリーズの中心にあるバザールは「中東最古」かつ「世界最長」の商業施設として、2010年に世界遺産に登録されました♪

    2019年の5月に火災が発生し一部が焼け落ちてはしまいましたが、現在でもイランの商業の大動脈としてバリバリに営業を続けるこのバザールは、イランで最も行く価値のあるスポットの内の一つです♡

    名称 タブリーズのバザール
    地図 Googleマップ
    アクセス タブリーズ市内で徒歩

     

    イランのアルメニア人修道院建造物群

    イランはペルシャ人の国家と思われがちですが、実は北西部のアゼルバイジャン地方(アゼルバイジャン共和国ではなく、イランのアゼルバイジャン地方)には、ペルシャ人では無く多くのアゼルバイジャン人が住んでいます。

    イランに住むアゼルバイジャン人は現在はほとんどがイスラム教徒ですが、昔からこのあたりはキリスト教(アルメニア正教会)が根強く浸透している地域でした。

    2008年に世界遺産に登録された修道院建造物群は、

    ・ガラ・ケリーサー(聖ダデオス修道院)
    ・聖ステファノス修道院
    ・ゾルゾル礼拝堂(聖マリア聖堂)

    以上の3つの建造物から成り、特にガラ・ケリーサーはその創設は約2000年前とされており、現在も毎年7月頃になると多くのアルメニア人が巡礼で集まる、宗教的にも非常に大きな意味を持つスポットとなっています!

    名称 イランのアルメニア人修道院建造物群
    地図 Googleマップ
    アクセス タブリーズからマークーまでバスで4時間、マークーからタクシーで1.5時間

     

    北西部の街・アルダビール周辺の世界遺産

    避暑地として人気が高い、標高1,500mに位置するアルダビールに周辺には2件の世界遺産があります。

    アルダビールに行くには、テヘランから飛行機で1.5時間、バスで9時間、もしくはタブリーズからバスで4時間ほどで行くのが一般的です。

     

    シャイフ・サフィーアッディーン廟

    現在のイランの国教であるイスラム教シーア派を初めてイラン全域に広めた王朝が、16世期に建国されたサファヴィー朝でした。

    ここは、サファヴィー朝を建国したイスマイール1世と、彼の先祖であるサファヴィー教団の祖、シャイフ・サフィーアッディーンが眠る霊廟です。

    宗教的・歴史的にも現在のイランを語る上に非常に大きな意味を持っていることに踏まえ、その建築も圧巻です。

    鮮やかなモザイクタイルが飾られた廟の中は、天井から壁面まで繊細な細工で施され、まさに当時の芸術が詰め込まれている建造物です・・!

    ザンジャーンは王道観光ルートからは外れているので若干行きにくいですが、行く価値かなりありです!!!!

    名称 シャイフ・サフィーアッディーン廟
    地図 Googleマップ
    アクセス アルダビール市内から徒歩

     

    ヒルカリアの森林群

    カスピ海に面し、アゼルバイジャン共和国を跨ぐようにして形成されたヒルカニアの森林郡は2019年に世界自然遺産に登録されました。

    ここには、絶滅危惧種であるペルシャヒョウなど58種の哺乳類や180種の鳥類が生息するなど、生物の多様性が非常に大きな評価を得ています!

    この辺りは非常に自然が豊富で、日本では見られないような大自然を満喫できます♪

    特に夏は非常に過ごしやすい気候になるので、この時期にイランに行かれる方は要チェックです!

    名称 ヒルカリアの森林群
    地図 Googleマップ
    アクセス アルダビールからツアー参加

     

    北西部の街・ザンジャーン周辺の世界遺産

    テヘランとタブリーズの間くらいに位置するザンジャーン拠点の世界遺産は2件あります。

    ザンジャーンはテヘランからバスで3時間ほどです。

    本気出せばテヘランから日帰りで世界遺産2件見て帰って来れますが、最低1泊はザンジャーンですることをおすすめします!

     

    ソルターニーイェ

    14世期にはイルハン朝の首都となったソルターニーイェは、イルハン朝8代目キング・ウルジャイトゥーさんの命によって造られた都市です。

    中でもウルジャイトゥーさんの廟として建てられた建物には直径25m、高さ約50mの巨大な二重構造型ドームがつけられ、その内部には美しい細工が施されています。

    二重構造型ドームといえば、ルネッサンス時代にはフィレンツェのサンタマリア・デルフィオーレ(1436年)やバチカンのサンピエトロ聖堂(1590年)など、ヨーロッパでポピュラーな建築方法となりました。

    しかし、このウルジャイトゥー廟が完成したのは1312年頃。なんと100年以上も前にできてるんですね・・・!

    まさに、イランの建築が世界に影響を与えた代表的な例ですね♪

    名称 ソルターニーイェ
    地図 Googleマップ
    アクセス ザンジャーンからタクシーで30分

     

    タフテ・ソレイマーン

    タフテ・ソレイマーンは、アルサケス朝からサーサーン朝時代に建築されたゾロアスター教の神殿の遺跡です。

    この遺跡は、直径100mほどの湖を囲むようにして造られており、ゾロアスター教の聖地として大きな意味を持つ点や、そのレイアウトや建築は、以後のイスラム建築に大きな影響を与えたということで2003年に世界遺産に登録されました!

    大自然の中に突如現れるその大きな遺跡を見ると、古代からの宗教が与える力の大きさがヒシヒシと感じられるスポットとなっています・・・!

    名称 タフテ・ソレイマーン
    地図 Googleマップ
    アクセス ザンジャーンからタクシーで2時間

     

    中西部の街・ケルマーンシャー周辺の世界遺産

    ケルマーンシャーはイラン中西部に位置し、イラクと面している街です。

    テヘランからは飛行機で1時間、バスで9時間ほどで行くことが可能です♪

     

    ベヒストゥン

    2006年に世界遺産に登録された、ベヒストゥンは、アケネメス朝の3代目キング・ダレイオス1世が、自らの即位を主張するために文章とレリーフを刻んだ、5.5m×3mの巨大な碑文です。

    文章は古代ペルシャ語、エラム語、アッカド語の3カ国語の長文で書かれており、中でも古代ペルシャ語では現存するものの内、最も古いものとされています!

    その上、この碑文は古代ペルシャ語、エラム語、アッカド語を解読するための非常に重要な資料ともなっており、この碑文があったからこそ、以降の古代メソポタミアの研究も大きく進展することとなりました。

    しかし!悲しいがな現在この碑文には近づけなくなっているため、設置されている望遠鏡越しに、遠くからしか見えなくなっています・・・笑

    名称 ベヒストゥン
    地図 Googleマップ
    アクセス ケルマーンシャーからタクシーで30分

     

    南西部の街・アフワズ周辺の世界遺産

    南西部の街アフワズ周辺には3件の世界遺産があります。
    アフワズ発で、ちょうど1日でこの3件回れます♪

    アフワズまでは、テヘランから飛行機で1.5時間、バスで10時間ほどで行くことが可能です。

     

    シューシュタルの歴史的水利施設

    昔から世界共通として、都市が栄る為には、人々の生活に水をもたらす大きな川が非常に大切にされてきました。

    このシューシュタル近辺は、カールーン川の恩恵を受け、昔から発展と遂げてきました。

    その肝となっているのが、2009年に世界遺産に登録された、シューシュタルの歴史的水利施設です!

    その誕生はなんと1800年前にも遡ります!その頃から、このダムは人々の生活に潤いを与え続け、更には水力発電などにも使用されてきました。

    18世紀以降には存亡の危機にも立たされましたが、1973年に再建が進められ、結果現在も現役で利用されています。

    非常に人気な観光スポットなので、夜にされる幻想的なライトアップはまさに必見です!

    名称 シューシュタルの歴史的水利施設
    地図 Googleマップ
    アクセス アフワズからタクシーで1時間

     

    チョガー・ザンビール

    1979年にイランで初めて世界遺産登録されたのが、このチョガー・ザンビールです。

    歴史はなんと3000年以上前(!)の紀元前1250年頃、古代エラム人が建築したジッグラト(神殿)です。

    残念なことに過去には破壊された歴史などもあり、現存するのは1/3程度の高さになりますが、それでもその存在感は圧巻です!

    加えて、古代のジッグラトとしては世界中のどこよりも状態がいいものなり、歴史的にも非常に価値の高いスポットとなっております・・・!

    名称 チョガー・ザンビール
    地図 Googleマップ
    アクセス アフワズからタクシーで1時間

     

    スーサ(シューシュ)

    「目には目を、歯に歯を」でお馴染みのハンムラビ法典が発掘された場所でもあるスーサの歴史は古く、なんと5000年以上前からエラム王国の首都として栄えます。

    その後もアケネメス朝やアルケサス朝時代には都市として栄え続けたスーサには、様々な時代の遺跡が発見され、古代イランの歴史を語る上では非常に大きな意味を持つ遺跡として、2015年に世界遺産に登録されました!

    しかし、現在はほとんど遺跡は残っていなく、観光地としては少し寂しい状態となっていますが、チョガー・ザンビールやシューシュタルの近くにあるので、是非一緒に回ってみてください♪

    名称 スーサ(シューシュ)
    地図 Googleマップ
    アクセス アフワズからタクシーで1時間

     

    北東部の街・ゴルガーン周辺の世界遺産

    豊かな自然に囲まれるイラン北部の街・ゴルガーン周辺には1件の世界遺産があります。

    ゴルガーンは、テヘランからバスで7時間ほどになります!

     

    ゴンバデ・カーブース

    2012年に世界遺産に登録されたゴンバデ・カーブースは、72mの高さを誇る「世界で最も高い完全レンガ造り」の塔です。

    ビルの高さに換算すると20階建てのビルに匹敵するこの塔は、約1000年前のズィヤール朝時代に造られました。

    この辺りはその後モンゴル軍に侵略され、ズィヤール朝の建造物は破壊されましたが、この塔は奇跡的に現在まで残っており、非常に歴史的価値が高いスポットとなっています。

    また、驚くべきはその建築の美しさ。

    黄金比や科学的な精密な計算を元に造られたこの塔は、その時代、ズィヤール朝に高い土木技術があった頃を証明する貴重な建物ともなっています!

    名称 ゴンバデ・カーブース
    地図 Googleマップ
    アクセス ゴルダーンからタクシーで1時間

     

    北東部の街・ゴナーバード周辺の世界遺産

    イラン北東部の山嶺に位置するゴナーバードには1件の世界遺産があります。

    ゴナーバートへはマシュハドからバスで8時間ほどで行くことが可能です。

     

    ペルシア式カナート(ゴナーバード)

    ペルシア式カナートとはイランで発達した地下水路のことで、イラン全国に広がる計11箇所のカナートが世界遺産として登録されています。

    ・Qasabeh Gonabad / ゴナーバード
    ・Qanat of Baladeh / フェルドゥース
    ・Qanat of Zarch / ヤズド
    ・Hasam Abad-e Moshir Qanat/ ヤズド
    ・Ebrahim Abad Qanat / アラーク
    ・Qanat of Vazvan / イスファハーン
    ・Mozd Abad Qanat / メイメ
    ・Qanat of the Moon / アルデスタン
    ・Qanat of Gowhariz / ジューパール
    ・Ghasem Abad / バム
    ・Akbar Abad / バム

    中でも必見なのが、この中で最古のカナートである、ゴナーバードのカサベ・カナート。

    このカナートはなんと、アケネメス朝時代、紀元前700年から500年の間に造られた巨大カナートで、なんとその井戸の深さは200m!

    水路は13kmにも張り巡らされており、古代からのペルシャの土木技術を証明する施設となっています・・・!

    名称 ペルシア式カナート(ゴナーバード)
    地図 Googleマップ
    アクセス ゴナーバード市内からタクシーで10分

     

    南東部の街・シャフレ・バーバク周辺の世界遺産

    イラン南東部の街、シャフレ・バーバクへはヤズドからバスで4.5時間ほど。

    ここには1件の世界遺産が登録されています。

     

    メイマンドの文化的景観

    メインマンドは半遊牧民が暮らす村で、岩を掘った住居が特徴的です。

    村自体の歴史は古く、12,000年前から定住が始まったという説もあるほど。

    この村の岩窟住居の起原は様々な説があり、紀元前800年前からあるとか、アルケサス朝から定住が始まったとか、イスラームが伝わってからだとか、今でもはっきりとしてません。

    住居の中はまるで漫画のような世界です!

    そんな村は今でも住んでいる人がおり、古代から受け継がれた生活を垣間見ることが可能です♪

    名称 メイマンドの文化的景観
    地図 Googleマップ
    アクセス シャフレ・バーバクからタクシーで30分

     

    南東部の街・ケルマーン周辺の世界遺産

    サーサーン朝からの歴史を誇るケルマーン周辺には、1件の世界遺産があります。

    ケルマーンへは、ヤズドからバスで5時間ほどで行けます!

     

    ルート砂漠

    2016年にイラン初の自然遺産として世界遺産に登録されたルート砂漠は、480km×320kmの広大な砂漠です。

    地球上で最も暑い場所とされるこの土地には、毎年夏の間に北西から吹く強風が造りだす景色はまさに絶景。

    信じられないほどの大きさの大砂丘や、長年の風食が創り出す大規模なヤルダン地形(岩などが風で削られてできる地形)は、まさにルート砂漠ならでは見所です♪

    名称 ルート砂漠
    地図 Googleマップ
    アクセス ケルマーンからツアー参加

     

    南東部の街・バム周辺の世界遺産

    イラン南東部の街、バム周辺には1件の世界遺産が登録されています。

    バムはテヘランから飛行機で1.5時間、イスファハーンからバスで10時間ほどで行くことが可能です♪

     

    バムとその文化的景観

    古代からの歴史があるバムには、アルゲ・バムという城塞都市の遺跡があり、それを中心に2004年に世界遺産に登録されました。

    古くはサーサーン朝に頃に都市が築かれ始め、サファヴィー朝の時代に現在の城壁が完成されました。

    アドベという泥で造られた街としては世界最大の規模を誇りますが、残念なことに2003年にバムを襲った大規模地震により、遺跡のほとんどが破壊されました・・・。

    ただ、その後から復旧作業が続けれられ、現在では見応えのある景観が戻ってきており、観光スポットとして完全復活しております♡

    名称 バムとその文化的景観
    地図 Googleマップ
    アクセス バム市内からタクシーで10分

     

    南東部の街・ザーボル周辺の世界遺産

    パキスタンとの国境に面する街、ザーボルには1件の世界遺産があります。

    ザーボルには、マシュハドから飛行機で1時間ほどで行くことが可能です!

     

    シャフリ・ソフタ

    シャフリ・ソフタは「焼失した町」呼ばれ、約5000年の歴史を持つ遺跡です。

    日干しれんがでできたその町はモニュメント区域、住居区域、産業区域、墓地の4区域に整備され、発達を遂げてきましたが、前2000年頃に突如消え去ってしまいます。

    しかし、ここからは前3000年紀の出土品や遺跡など、当時の歴史を紐解く遺産が多く残され、歴史的に非常に貴重な遺跡とされています。

    しかし、アフガニスタンとの国境に面してお利、治安が悪いことから現在日本の外務省の渡航中止勧告が出ている地域の為、今は行かない方が賢明かもしれません・・・泣

    名称 シャフリ・ソフタ
    地図 Googleマップ
    アクセス ザボールからタクシーで1時間

     

    おわりに

    いかがでしたでしょうか。

    イランは古代より栄えた国で、民俗学初め、建築や芸術、宗教的にも非常に大きな意味を持つ歴史がある故、世界遺産も多くの残されている国になります。

    あなたは幾つの世界遺産を制覇できるでしょうか!?

    是非、全制覇を目指してみてください〜!(場所によっては治安にも気をつけて!)

     

    B!
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    イランの魅力をお届けします!
    けんちゃん
    25歳の時に行った世界の旅で、一番ハマった国がイラン! それ以来、イランの虜になりました♡ ペルシャナイズドの運営を通じて、もっとたくさんの方々にイランの魅力を感じて頂くべく、情報発信してまいります!