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実は礼儀正しい!イラン人が持つ「ターロフ」文化とは?

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  • サラーム ジギャール!けんちゃんです!

    日本は一般的に社交辞令文化が強い国だと言われていますが、実はイランにも昔から社交辞令文化が非常に根付いています。

    イメージではイランってなんかガサツな感じ(失礼)がありますが、意外や意外、社交辞令が日常生活内に溢れかえっている国でもあるんです。笑

    流石に旅行者に社交辞令を押し付けるほどではないですが、旅行でイランに行く上で知っていて損いはないので、ご紹介していきます!

    イランの社交辞令文化、ターロフ。

    「ターロフ(taarof)」というその文化は、イランの文化や慣習を理解する上で絶対に欠かせないほどポピュラーなものです。

    日本人の生活には、良くも悪くも社交辞令は絶対に欠かせないですよね?

    同じくらい、イラン人の日常生活の中でもターロフは欠かせないのです!

     

    ターロフって具体的に何よ?

    ターロフとは、

    ・社交辞令
    ・遠慮
    ・謙虚
    ・礼儀
    ・気遣い
    ・尊敬

    なんかをミックスした慣習、という感じです!

    ターロフはあくまでも形のない「慣習」なのでズバッと説明しにくいのですが・・・簡単にいうと「相手を立てる為の礼儀作法」というイメージです。

    と言ってもなかなかピンと来ないかもしれないので、具体的な例をみていきましょう!

     

    シーン1:お先にどうぞ!

    イラン人と一緒にお店に行くと、ほとんどの場合私からお店に入ることはなく、「べファールマイ(どうぞ)」と言われ先に入る様に促されます。

    この「お先にどうぞ」の精神こそがまさにターロフ!

    お店に入る時と同様、道を譲る時なんかも使われます。

    ポピュラーなイラニアンジョークとして、下の動画の様にみんながみんなお先にどうぞして日が暮れちゃう、とものもあったりします。笑

    この動画の最後には、結局ターロフを無視して先に行った男は「恥を知れ!」とか「あいつの親は子どもの育て方を知らない」とか散々言われてますね!

    もちろんこれはジョークですが、イラン人の心理としては「ターロフを知らないことは恥ずべきこと」という思いも実際あります。

     

    シーン2:家でご飯でもどうですか?

    イラン人同士が知り合った際に多く言われるターロフがこの「家でご飯でもどうですか?」というもの。

    基本的にはこれにはNoと答えますし、聞く方もあくまでも社交辞令として聞くので、「じゃあ行きます!」と答えると引かれるらしいです。笑

    ただ、これって旅行者にも言われることが非常に多いんです!

    実際イラン人と知り合ったら、非常に多くの人が家へと誘ってくれます。

    その場合は、是非お言葉に甘えてお邪魔しちゃいましょう。

    基本的にはイラン人も「外国人はターロフは知らない」と思っているので、外国人にこれを言うときは本当に誘ってると思っても差し支えないです。

    もし心配な人は、思い切って「これターロフじゃないよね?」って聞くのもありかも。きっとバカウケしますよ♡

    ターロフの例

    「ターロフじゃない?」はウケる!

    ※冗談通じなさそうな人にやると、気まずくなるだけなので注意!

     

    シーン3:お会計はいらないよ!

    これは旅行者にはあまり言うことも少なく、私も言われたことがないのですが、イラン人の間では非常にポピュラーなものです。

    お店やタクシーなどでお金を払おうとすると「代金なんていらないよ!」と言われます。

    もちろんこれは社交辞令ですので、「いや払う!」「いや要らない!」と言うやりとりを数回してからお金を払う、と言うやりとりもよくあります。

    私は実際言われたことはありませんが、旅行中にタクシーの運ちゃんが「代金は要らないよ」と言われたとしても、それは間違いなくターロフなので死んでもお金は渡す様にしましょう!笑

     

    ターロフの見分け方は?

    以上の例はごく一部のものになり、イランの日常の様々なシーンでターロフが潜んでいます。笑

    なので、イラン人ですら「えっ?これターロフ?それかガチで言ってんの?」となる場合も少なくないそうなのですが、そんな時に使う手段として「3回ルール」というもの。

    これは「3回言われたらガチ」というもので、2回断ってもまだ勧めてくる場合はそれはガチの申し出なので、その際はありがたく頂戴しちゃいましょう。

     

    旅行者にもターロフを言ってくる?

    イラン人の生活にはターロフは欠かせないものですが、多くの人は、外国人にはターロフは使わないのが一般的です。

    イラン人じゃないと、ターロフなんて知らないですしね!

    とは言えどもイラン人は「家でご飯でもどう?」や「ホテル泊まるくらいだったら家に泊まりなよ!」などの誘いはめっちゃしてきます!ターロフ抜きで!

    ですので、誘われた時はお邪魔してみるのをおすすめします!(変な人にはついて行っちゃダメよ!)

    なぜこんなウェルカムなのかは様々な要因が関係してそうですが、ターロフしてたら実際に人を家に誘うのにも抵抗が無くなったのかもしれませんね!

     

    ターロフなんてめんどくさくないの?

    このターロフ、イラン人に言わせてみるとやっぱりたまにめんどくさい時もあるそうです。

    でも、やはりターロフが上手い人は思いやりのある人行儀のいい人という印象がある為、一つの礼儀として多少めんどくさくとも行いますし、逆に仲の良い間柄ではほとんど行わないことも多いです。

     

    ターロフの楽しみ方

    ただでさえイラン人は旅行者に対して半端ないおもてなし精神があるのに加え、ターロフ効果によって本当に謙虚に接してくれるので、旅行者にとってはまるで王様になったかの様な気分になることもしばしば。

    ただ、だからと言って何でもかんでもお言葉に甘えるのではなく、こちらも謙虚に接する心は忘れない様にしましょう。

    また、逆にこっちからイラン人に対してターロフを仕掛けることによって、

    「お?こいつは日本人やのにターロフがわかるのか!?そんなにイランが好きなのか!?!?」

    と喜んでくれる人も多いので、是非みなさんも実践してみてはいかがでしょうか?♡

     

    おわりに

    いかがでしたでしょうか。

    イランはターロフ精神が根付いていることもあって、日本以上に相手に気を遣う文化を持つ国です。

    だからこそ、イランでの滞在中は、普段の生活では気付かない様な「謙虚な心」を見つけることができるチャンスかもしれません。

    是非みなさんもイランに行かれる際は、ターロフを意識してみるといろんな発見があるかもですよ♡

     

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    けんちゃん
    25歳の時に行った世界の旅で、一番ハマった国がイラン! それ以来、イランの虜になりました♡ ペルシャナイズドの運営を通じて、もっとたくさんの方々にイランの魅力を感じて頂くべく、情報発信してまいります!